三島由紀夫生誕百周年を記念して三島が描く人間の本質を突き詰めた二作品を同時上演!
ABOUT
『わが友ヒットラー』
『わが友ヒットラー』は、1934年にナチス党内で発生した「長いナイフの夜」を題材に、権力闘争と友情の崩壊を描いています。主人公アドルフ・ヒットラーは、突撃隊(SA)の指導者エルンスト・レームと旧友でありながら、党内での権力維持のために彼を粛清しなければならない立場に追い込まれます。レームの革命的な改革姿勢がヒットラーの政治的立場を脅かし、最終的に彼は裏切られ、命を落とします。三島は、独裁者の孤独、政治における友情の脆さ、そして革命の必然的な崩壊を鋭く描き出しています。
『近代能楽集』より「弱(よろ)法師(ぼし)」
「弱法師」は、戦後の荒廃した日本を背景に、盲目の青年・俊徳の物語を描いています。俊徳は、実の親と養父母の愛情を試すかのように、様々な人々と心の対話を繰り広げます。心の中で深い憎しみと渇望を抱きつつも、自らの運命を受け入れようとする姿を描き、戦後の精神的な再生への願望が表現されています。
『近代能楽集』より「卒塔婆(そとば)小町(こまち)」
「卒塔婆小町』は、夜の公園で出会った老婆と青年詩人の物語です。詩人は、老婆の導きで明治時代の鹿鳴館に遡り、小野小町の伝説的な美しさに魅了されていきます。時空を超えた幻想的な愛の物語を通じて、三島は美と孤独、そして人間の内面に潜む虚無を描き出します。
『近代能楽集』より「班女(はんじょ)」
「班女」は、愛した男性を待ち続け理性を失った花子と、狂った美しい花子に倒錯した愛情を注ぐ実子の狂気と欲望を描いた作品です。狂気が精錬され宝石にまで結晶していく様を通し、三島は、人間の欲望と理性の対立を深く掘り下げ、精神的な崩壊と愛の過剰を炙り出します。
◆スタッフ
作:三島由紀夫 演出:松森望宏
美術:平山正太郎 照明:小原ももこ 音響: 青木タクヘイ 音楽:西川裕一
衣裳:藤崎コウイチ ヘアメイク:ナリタミサト 舞台監督:筒井昭善 演出助手:石川大輔
制作:間宮春華 製作:児玉奈緒子
票券:サンライズプロモーション 著作権管理:酒井著作権事務所
主催・企画・製作 一般社団法人CEDAR/株式会社MAパブリッシング
◆公式WEBサイト https://cedar-produce.net/mishimakinen/
◆Twitterアカウント @cedar_engeki
9,000円
※車いすをご利用のお客様はチケット購入後、事前にサンライズプロモーション(0570-00-3337)へご連絡ください。
サンライズプロモーション 0570-00-3337(平日12:00~15:00)
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